ゼンハイザーHD25ってどんなヘッドホン? DTMに使う上でのメリット・デメリットは?

本日は、おすすめのDTM用のヘッドホンの話です。

DTMにおけるフラットな音とは?

自分は住宅環境的に家で大きな音を出すことができません。よって、DTMをするときには常にヘッドホンを使っています。

ミックスの時などは実際に音を出した方がよいと聞きますが、できないのでしょうがない。

あとDTM用のヘッドホンについては、「音がフラットなもの」(どの帯域も均一に再生される)がよいとされます。通常のリスニング用ヘッドホンやイヤホンのように低音が強いなど偏った味付けがされていると、正確なミックスに影響するからです。

日本のスタジオで標準として導入されているSONYの「MDR-CD900ST」というモニターヘッドホンがあります。

色々な人の話によると、これを使うのがいいらしい。これを店頭(自分の場合はヨドバシカメラ吉祥寺店)で試聴したところ、音楽リスニング用の通常のイヤホンで聞くと、「ドーン」というバスドラが「ポコっ」と何とも可愛らしい音に聞こえます。

これがフラットということなのか?!
音楽制作の楽しさを根こそぎ奪い去るような音。本当に衝撃を受けました。
でも、これが標準の音なら買うべきか?!

店頭で逡巡を重ねたが、けっきょく品切れで買うことができなかったため、頭を冷やす時間を得ることができたわけです。

で、後日、知人のアドバイスを元に手に入れたのが、今日紹介するSennheiser(ゼンハイザー)HD25です。

Sennheiser(ゼンハイザー)HD25って、どんなヘッドホン?

そもそもゼンハイザーというのは、1945年設立のドイツの会社。下記は、公式サイトから拾ったこのHD25の情報です。

基本的な情報

  • 重さ:140g
  • タイプ:密閉型
  • 壊れにくい:ほぼすべてのパーツが交換できる

音楽を「楽しむ」ためのヘッドホンというより、音楽を「作る」「チェックする」ために作られたヘッドホンです。例えるなら、カラフルで見た目重視のペンではなく、正確に書ける製図用のペンのようなイメージです。

持った印象としては、ふだん使ってるスマホ(iPhone15)よりも軽い印象。耳を覆う密閉型と書かれていますが、耳全部がすっぽり覆われるわけではありません。耳の上部と耳タブの下部は、はみ出します(わたしの耳がデカい?)。

あと数年使ってケーブルが断線し片耳から音が出なくなりました。椅子で何度か踏んだりしたので…。これについては、いくつものメーカーから交換用のものが売っています(アマゾンで変えます)。わたしはカンタンに自分でリワイヤーできました。

HD25の音の印象とメリットは?

①細かい音までよく聞こえる

「解像度が高い」という言い方をしますが、要するに「細かい音まではっきり聞こえる」ということ。音に芯があり、全音域の音がはっきり聞こえます。低音が弱いという意見もあるようですが、わたしは特にそう思ったことはないです。

ボーカルの息づかい、ハイハットの繊細な響き…こういった小さな音まで聞こえます。だから、「ちょっと高音を上げたいな」「ここ、声がこもってるな」といった細かい調整をするときに、とても役立ちます。

たぶん、一番の特徴はこれなのかなと思います。

②音の位置(定位)がはっきりわかる

ドラムが左、ギターが右、ボーカルが真ん中…というように、それぞれの楽器がどこから聞こえてくるかがはっきりわかります。

例えば、作った曲で「ドラムの音が大きすぎてボーカルが聞こえない」という問題があったといます。この際HD25を使えば、その問題にすぐ気づけます。音の配置がクリアに聞こえるので、バランスの調整がしやすいですということですね。

③軽くて疲れない

140gはヘッドホンとしてはかなり軽い方かと思います。長時間つけていても、首が痛くなったりしないので、何時間も作業する日でも快適です。

④価格がまぁまぁ手ごろ、あとは壊れても直せる(長く使える)

わたしは数年前に1万7000円くらいで買いました。いまアマゾンで見ても1万8000円くらい。この円安の局面でもそんなに値上がりしてません。

あと普通のヘッドホンは、イヤーパッドが破れたりケーブルが断線したら買い替えるしかありません。が、このHD25は上に書いた通り部品を交換できます。長く使い続けられるので、結果的にコスパがいいとも言えます。

⑤デザインがカッコいい

これは人による感じ方ですが、一部の配線が外に出ているデザインはカッコいいと思います。

HD25のデメリットは?

ただ、デメリットにも触れておいた方がいいでしょう。

① 素材がチャチくさい

デザインはカッコいいと書きましたが、価格に比してプラスチック部分の素材がちゃちくさいです。これが影響してるのか、実際手に取るとオモチャっぽい印象です。とても1万8,000円するようには見えません。所有欲を満たせるかだいぶ微妙で、見た目として2~3,000円くらいに見えます。
なんかこの辺、残念すぎますね…。

② 長時間つかっていると、耳に不快感がある

自分は頭がデカいのか、ずっと着けていると耳の上部が圧迫されて痛くなります。これは地味に大きな問題かと思います。着けてて痛いと、使わなくなるので…。

これの対策として、通常、頭の上にあてる部分を後頭部に回して使っています。こうすると、耳の上部にイヤーパッドが当たらないので耳が痛くなりません。

まとめ

今回はオススメとして、ゼンハイザーHD25の紹介を書きました。DTMを始めたばかりの人に勧めるには、1万8,000円は若干高いかなという気もしてきました。

最初は日ごろ使っている音楽リスニング用のイヤホンを使うのがいいかもしれません。MIXまでこだわり「今後は真剣にDTMに取り組みたい」「そのうち、ちゃんとした作品を作りたい」という気持ちになった段階で、投資するには価値のある商品かと思います。

ちなみに、もう1つ使っている少し安めのモニターヘッドホンがあります。それについては次の機会にご紹介します。

あとは、買う前に必ず試聴してくださ。ヘッドホンの試聴のできる場所については、次の記事で書きます。

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