ある程度、DAWの画面構成やそれぞれのボタンはだいたい理解できた。じゃあ、つぎに何をやるのか?
今日はそのあたりを考えてみたいと思います。
■ 初心者に立ちはだかる「コピーの壁」とは?
さっそくオリジナルをつくりたいところでしょうが、その前にやることがあります。それは既存曲のコピー。
曲をつくるためには、「DAWの操作スキル」と「作曲」の2つが必要だとはすでにお伝えしました。
この一見遠回りな「コピー」をすることで、この2つを効率よく学ぶことができます。あとは聴音の練習になるということ。これも大きいでしょう。
動画やブログによっては、楽譜を用意してそれをDAWに打ち込むことでスキルを学ぶといった方法が紹介されていたりします。
しかし、これはなかなか難しい。初心者にとっては、大きな壁が2つあります。
壁1. 楽譜に書いてある音符とドラム譜を見て、それがなんの音とリズムなのかを読める。たとえば「これはミの音で付点四分音符である」など。
→ 楽譜を読むスキル
壁2. その楽譜から読み取った音とリズムをDAWに打ち込める
→ DAWを操作するスキル
1の壁は、楽器経験者なら簡単にクリアできているものでしょうが、未経験者には難しいでしょう。そして、この壁がクリアできなければ、いつまで経っても2に進むことができません。
多くの人がこの壁1で挫折すると思われます。正直、わたしもできません。ト音記号ならギリギリなんとかなっても、ヘ音記号がわかりません。
この方法ではなく、ここでは耳コピをオススメしたいです。
つまり耳で聞いてものを、そのままDAWに落とし込むという作業。ハードルが高いようですが、いったんやってみて欲しいです。聴音の練習と、DAWの使い方を無理やり知るきっかけになります。
で、答え合わせは楽譜とはではなく、ネット上にあるプロジェクトファイルでやるということです。
■ 耳コピにオススメのアーティストは?
ダンスミュージック系を志す人なら、オススメとしてはマシュメロでしょう。
勧める理由は2つ。
1. 非常に基礎的なダイアトニックコードのみが使われている
2. 自分で答え合わせをするためのプロジェクトファイルを、ネット上で比較的容易にみつけることができる
メロディーは、刺しゅう音、倚音などのコードから外れる音は一切使っていません。それ以外の音も同様。また、曲の構成が単純であることも挙げられます。
なんのキーなのかだけあらかじめ調べ、なんとかベースの音を聞き取ってください。そうするとコードが必然的にわかります。キーがCで、ベースでAの音が鳴ってるなら、コードはAmという具合。
そうなるとメロディで使ってる音も限定されてくるので、だいぶやりすいでしょう。
プロジェクトファイルは、Logicに関しては超メジャー曲しかありませんが、FL Studio、Ableton Liveに関しては、わりとみつけやすいかと思います。
わたしはこれまでコピーなどは一切やったことがなかったですが、マシュメロのコピーを3曲ほどやっているうちに、メキメキと上達しているのがわかりました。
ちなみにブログの第2回に、TMネットワーク「1974」のコピーについて書きましたが、当時の力量ではけっきょくコピーできず…でした。
■ コピーにオススメの曲は?
ついでに、マシュメロの何の曲がよいかまで書いておきます。好き嫌いはあると思いますが、「ALONE」は初心者でもやりやすいのではないかと思います。
いまYouTubeで検索してみたら、再生数が24億回もありました。スゴい…人類の3人に1人が聞いている計算です。
いちリスナーとしてマシュメロの音楽に触れていたときは、どうも音楽として単純すぎる気がして、正直そこまで好きではありませんでした。が、いったんコピーを始めると、楽曲制作者としての彼の深みが見えてきます。
要望があれば、具体的なコピーの方法を書いていきます。
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