ほぼ無料!初心者のためのDTMの始め方 その1(DAWとPC選び)

「とにかくお金はないけどDTMをやりたい!」

そういう人向けに、まず何からどう始めればよいのかという導入のところを、何回かに分けて書いていこうと思います。

■ 予算がなくても始めてみよう!

自分もまぁまぁの低賃金で働いていた経験があります。なので、自由に使えるお金が少なくても「DTMをやりたい!」という気持ちは、嫌というほどわかります。
中には、いまは学生で自由に使えるお金があまりない人もいるかと思います。そんな人たちに何かの参考になればと思います。
最安のプランとして、「最低限の構成」「予算感」についても触れていきます。
同様のテーマの動画を見ると、最初の段階でオーディオインターフェイスもそろえろという意見もありますが、これには賛同しません。最初はいらないでしょう。そもそもまだ最初のDTM が合うか合わないかもわかない段階で、そんなにお金をかけるべきではありません。
ただ、PC、DAW、ヘッドホン(イヤホン)は無いと始まりません。まずは、そこのあたりの話から始めます。

■ DTM初心者のためのDAW選び

(1)無名なDAWは避ける
無名なDAWを選ぶべきではないとすでに書きましたが、いくらお金がなくてもここについては同意見です。

ここで薦めるDAWは、メジャーな5つ(Logic pro,Ableton LIVE,Cubase,FL Studio,Studio one )の廉価版もしくは無料版です。
これ以外のメーカーのフリー(無料)のものなどは、経験上、音を出すまでのハードルが高いものが多いです。ここでつまづき、DTMそのものを辞めてしまうケースがあるからオススメしません。
(2)選ぶべきDAWは?
ここでそのメジャーなDAW5つの廉価版もしくは無料版を確認しておきましょう(2024年初頭の情報です)。

① Logic pro

⇨ Garage Band(無料)
すべてのMacに最初から入っているDAW。無料ではあるが、当然ながら何かしらのMacを持っていないと使えない。画面構成などはLogic Proを簡素にしたカンジなので、移行がスムーズ。

② Ableton LIVE

⇨ 体験版
30日間限定ですべての機能を使うことができる。
Ableton Live 11を無償体験 – 30日使用可能なデモをダウンロード | Ableton

⇨ Live Intro (廉価版)
Liveのエディションを比較する | Ableton
Intro、Standard、Suiteと三種類あるエディションのうち、導入モデルとなるのはIntro。価格は8,600円。

⇨ Live 11 Lite(無償版)
Ableton Live 11 Liteで音楽制作を始めよう | Ableton
キーボードやオーディオインターフェースなどの機材を買うと付属している。それらを買わない限りシリアルナンバーは手に入らないので使えない。

③ Cubase

⇨ 体験版
製品版と同様の機能を30日間使うことができる。
⇨ Cubase Elements 13(廉価版
導入のバージョンはElements。他のシリーズとの比較は下記のリンクを確認。
価格は、13,200円。
Live同様、機材などにおまけとして付属するAIやLEといったバージョンもある。

シリーズ機能比較

④ FL Studio

⇨ 体験版
体験版は試用期限はない。保存はできるがロードができない。
⇨ FL Studio 21 Fruity(廉価版)
オーディオ機能が省かれたエントリー向けエディション。
価格は、22,000円(税込)

⑤ Studio one

⇨ Studio one Prime(無料版)

PreSonus アカウント作成ページ
* アカウント作成後、PreSonus Shopで0円購入する。

【やりたい音楽から導かれるDAW→PC】の順で決めるのがよいかと思います。下記参照。

■ DTM初心者のためのPC選び

ここではPC選びについて考えていきます。

(1)Mac か Windowsか問題

MacもWindowsも持っていない方は、お金に余裕のある人は新品、そうでない方は中古を買うことになるでしょう。
機種の選択の幅が広い分、Windowsをオススメします。メモリは16Gないとキツいという意見が多数派ではありますが、8Gでも別にできないことはありません。わたしも8Gです。金銭的に余裕があるなら16G以上のものを買った方がよいでしょう。

DTMをするにあたって、MacとWindowsどちらがよいか?といった議論は昔からあります。2024年の現在においては、個人的にはまったくもって不毛な議論のように思います。

Logic ProのみMacに縛られるが、あとのDAWを使う人はそれぞれMac版、Windows版が出ているので、好みの方を使えばよいでしょう。

(2)PCに触れたことのない場合、WindowsとMacのどちらがオススメ?

まったくPCに触れたことがない人にはMacの方がややわかりやすい気がします。ただ、費用面での安さとメーカーや機種の選択肢の豊富さを考えるとWindowsの方がオススメです。

Logic ProのWindows版があればなあと夢想しますが、こればかりは仕方ありません。

2024年現在、Logicが動く保証のあるMacの条件は、こちらの記事から

PCの費用以外に数万円を用意できる方は、冒頭で最初はいらないと書いたオーディオインターフェイスを買うの一案でしょう。

なぜなら、この廉価版のソフトがバンドルで付いてくる機種が一定数あるからです。が、ソフトによっては廉価版よりさらに機能が制限されているケースもあるので注意が必要。

(3)すでに持っているPCを使う

すでにPCを持っている人は、それを活かしてDAWを導入するのがよいでしょう。Macを持っている人は無料でGarage Bandが使えます。

基本的に、DAWはどれもそれほど重くないです。いっとき流行ったChorme Bookなどでない限り、まず動くでしょう。

すでにWindowsPCをお持ちでとにかく安く始めたい方は、STUDIO ONEがオススメです。一方で、初心者こそコピーをやった方がいいという視点に立つと、この時点でDAW選びはある程度、慎重になった方がよいとも言えます。

(4)無料の構成

すでにWindowsPCもしくはMacを持っていると仮定した場合、自分だったら選択は下記となります。

0円コース:廉価版の利用(PCの代金は含まず)

Windowsの場合 → Studio one Prime
MACの場合   → Garage Band

■ 廉価版でもリリースレベルの曲は作れる

そもそも「Garage Bandではよい曲が作れないのでは?」と考える人がいるかもしれません。

ちなみに電気グルーヴのアルバム『TROPICAL LOVE』は、ほとんどがGarage Bandで作られているとのこと。ググるとすぐ出てくるインタビューを読むと、歌の録音以外の96%はGarage Bandで作ったらしい。

GRIMES(イーロン・マスクの奥さん)って、ご存知でしょうか?最近は知りませんが、いっときまでの曲はすべてGarage Bandで作っていたとのこと(出典:サンレコ表紙号)。言われてみるとリズムの音が軽い気はしますが、音楽のジャンルによっては気にならないでしょう。

ちなみにGarage Bandに入っているシンセも別に音は悪くないというか、普通にいい音です。なので、最初は十分かと思います。
忘れてはいけないのは、あくまでも目的は音楽を作ることであって、DAW操作の習得が目的ではないということ。この視点を念頭に置かないと、DAW操作は覚えたあとに途方に暮れるでしょう。

■ DTMを始めた人の9割は半年経たずに飽きる

とはいえ廉価版については、かなり早い段階でやりたいことができないという壁にぶちあたります。つまりは、◯○をやりたいのにその機能が制限されているというストレスを感じるということです。

あとは「物足りない」という欲がでてくる。よって1カ月後~半年後には、その上のバージョンにレベルアップすることになるかと思います。

まあ、この半年までに飽きる人が大半(9割かそれ以上?)でしょう。

別に世の中にはやるべき趣味などはゴマンとあります。すっぱりとDTMなぞは辞めて、そっちをやった方がよいでしょう。

いっぽうで半年経っても飽きなかった人のみ、それ以降も趣味になる可能性があるかと思います。そのような方はお金を払ってバージョンアップ(例えばGarage Band → Logic Proへ)をしてもよいでしょう。

長くなったので、ヘッドホン(イヤホン)などの話は、その2に続きます。

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