「とにかくお金はないけどDTMをやりたい!」
そういう人向けに、まず何からどう始めればよいのかという導入のところを、何回かに分けて書いていこうと思います。
■ 予算がなくても始めてみよう!
ただ、PC、DAW、ヘッドホン(イヤホン)は無いと始まりません。逆に言うと、この3つがあれば、いったんDTMを始めることができます。
まずは、そこのあたりの話から始めます。
■ DTM初心者のためのDAW選び
(1)無名なDAWは避ける
無名なDAWを選ぶべきではないとすでに書きましたが、いくらお金がなくてもここについては同意見です。
ここでそのメジャーなDAW5つの廉価版もしくは無料版を確認しておきましょう(2024年初頭の情報です)。
① Logic pro
すべてのMacに最初から入っているDAW。無料ではあるが、当然ながら何かしらのMacを持っていないと使えない。画面構成などはLogic Proを簡素にしたカンジなので、移行がスムーズ。
② Ableton LIVE
30日間限定ですべての機能を使うことができる。
Ableton Live 11を無償体験 – 30日使用可能なデモをダウンロード | Ableton
⇨ Live Intro (廉価版)
Liveのエディションを比較する | Ableton
Intro、Standard、Suiteと三種類あるエディションのうち、導入モデルとなるのはIntro。価格は8,600円。
⇨ Live 11 Lite(無償版)
Ableton Live 11 Liteで音楽制作を始めよう | Ableton
キーボードやオーディオインターフェースなどの機材を買うと付属している。それらを買わない限りシリアルナンバーは手に入らないので使えない。
③ Cubase
製品版と同様の機能を30日間使うことができる。
導入のバージョンはElements。他のシリーズとの比較は下記のリンクを確認。
価格は、13,200円。
Live同様、機材などにおまけとして付属するAIやLEといったバージョンもある。
シリーズ機能比較
④ FL Studio
体験版は試用期限はない。保存はできるがロードができない。
オーディオ機能が省かれたエントリー向けエディション。
価格は、22,000円(税込)
⑤ Studio one
⇨ Studio one Prime(無料版)
PreSonus アカウント作成ページ
* アカウント作成後、PreSonus Shopで0円購入する。
■ DTM初心者のためのPC選び
(1)Mac か Windowsか問題
DTMをするにあたって、MacとWindowsどちらがよいか?といった議論は昔からあります。2024年の現在においては、個人的にはまったくもって不毛な議論のように思います。
(2)PCに触れたことのない場合、WindowsとMacのどちらがオススメ?
まったくPCに触れたことがない人には、Macの方がややわかりやすい気がします。ただ、費用面での安さとメーカーや機種の選択肢の豊富さを考えるとWindowsの方がオススメです。
Logic ProのWindows版があればなあと夢想しますが、こればかりは仕方ありません。
2024年現在、Logicが動く保証のあるMacの条件は、こちらの記事から
PCの費用以外に数万円を用意できる方は、冒頭で最初はいらないと書いたオーディオインターフェイスを買うの一案でしょう。
なぜなら、この廉価版のソフトがバンドルで付いてくる機種が一定数あるからです。が、ソフトによっては廉価版よりさらに機能が制限されているケースもあるので注意が必要。
(3)すでに持っているPCを使う
すでにPCを持っている人は、それを活かしてDAWを導入するのがよいでしょう。Macを持っている人は無料でGarage Bandが使えます。
基本的に、DAWはどれもそれほど重くないです。いっとき流行ったChorme Bookなどでない限り、まず動くでしょう。
(4)無料の構成
すでにWindowsPCもしくはMacを持っていると仮定した場合、自分だったら選択は下記となります。
MACの場合 → Garage Band
■ 廉価版でもリリースレベルの曲は作れる
そもそも「Garage Bandではよい曲が作れないのでは?」と考える人がいるかもしれません。
ちなみに電気グルーヴのアルバム『TROPICAL LOVE』は、ほとんどがGarage Bandで作られているとのこと。ググるとすぐ出てくるインタビューを読むと、歌の録音以外の96%はGarage Bandで作ったらしい。
GRIMES(イーロン・マスクの奥さん)って、ご存知でしょうか?最近は知りませんが、いっときまでの曲は、すべてGarage Bandで作っていたとのこと(出典:サンレコ表紙号)。言われてみるとリズムが軽い気はしますが、音楽のジャンルによっては気にならないでしょう。
■ DTMを始めた人の9割は半年経たずに飽きる
とはいえ廉価版については、かなり早い段階でやりたいことができないという壁にぶちあたります。つまりは、◯◯をやりたいのにその機能が制限されているというストレスを感じるということです。
あとはもっと音を作り込みたいのに「なんか物足りない」という欲がでてきます。よって1カ月後~半年後には、その上のバージョンにレベルアップすることになるでしょう。
まあ、この半年までに飽きる人が大半(9割かそれ以上?)かと思います。
別に世の中にはやるべき趣味などはゴマンとあります。すっぱりとDTMなぞは辞めて、そっちをやった方がよいでしょう。
いっぽうで半年経っても飽きなかった人のみ、それ以降も趣味になる可能性があるかと思います。そのような方はお金を払ってバージョンアップ(例えばGarage Band → Logic Proへ)をしてもよいかもしれません。
長くなったので、ヘッドホン(イヤホン)などの話は、その2に続きます。
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